平成16年度 いわて省エネ・新エネ住宅大賞

 (※平成17年度までは「いわて省エネ・新エネ住宅大賞」という名称でコンテストが行われました)

新築部門

区分 受賞住宅 設計者 施工者
大賞 該当なし
準大賞 Y邸
(宮古市)
大共ホーム建築設計事務所 (株)大共ホーム
C邸
(花巻市)
(有)佐川アトリエ設計事務所 (株)阿部建設
N邸
(滝沢村)
(株)伸栄建設二級建築事務所 (株)伸栄建設
優秀賞 K邸
(盛岡市)
二級建築事務所スタジオフォーラ (有)岩手ハウスサービス
H邸
(岩手町)
田中建設一級建築事務所 太平建設(株)
I邸
(滝沢村)
小林ハウス設計室 (有)小林ハウス
審査員特別賞 S邸
(盛岡市)
太平建設一級建築士事務所 太平建設(株)
C邸
(大船渡市)
(株)熊谷建築事務所 (株)熊谷建築事務所
A邸
(前沢町)
北日本セキスイハイム(株)一級建築士事務所 北日本セキスイハイム(株)

リフォーム部門

区分 受賞住宅 設計者 施工者
大賞
該当なし
準大賞 M邸
(盛岡市)
(株)三衡設計舎 (有)高橋工務店
H邸
(矢巾町)
建築工房 田中 (有)田越工務店

審査総評

いわて省エネ・新エネ住宅大賞審査委員会 委員長 佐々木隆

昨年(H14)末に近い時期に基礎的な審査要領を決め、年明けに募集が始まったので、募集件数が心配でしたが、リフォーム部門を含め総数で16件の応募があり一安心をいたしました。

特に今回の賞自体が、「いわて省エネ・新エネ住宅大賞」というタイトルを銘打っているだけに、審査は岩手県の今後の住宅のあり方を示す重要なものですので、厳正に将来を見越した立場で行いました。審査員それぞれの審査の評価対象が異なることは当然ですが、私個人的には無駄な空間を極力少なくするための、断熱方法、冬期の暖房、夏季の防暑の工夫、省エネルギー性能などを中心に審査させていただきました。最終的には各審査員が推薦する建物についての合議で各賞が決定しましたが、特に恥ずかしくない決定がなされたと考えています。

新築部門では多数の応募があり、それぞれに個性的な建物が多かったわけですが、その中で残念だったのは、基準を守ることに終始し、ずば抜けた性能の建物がなかったことです。新省エネ基準、次世代省エネ基準など性能に関わる基準がたくさんありますが、それが何の物なのかが、十分に理解されていない気がしました。これらはいうまでもなく、室内環境をよりよい物にするためのもので、決して数値を遵守すればよいというものではありません。たとえば、沿岸地域では冬期の日射量が多いという地域特性があるわけですから、暖房のためのエネルギー消費を少なくする工夫が出来ますし、地域区分に従って断熱厚さを薄くして良いかと問われれば、否と答えざるを得ません。やはりエネルギーは余計に使う必要はありません。そして、エネルギーは使わないほど快適環境に近づくという事実も認識していただきたいと思います。かつての石油ショックのときのようなエネルギー危機意識も薄らいでいる現代ですが、ゼロエネルギーハウスやソーラーハウスなど極力エネルギー消費を少なくする努力が欲しかった気がしました。結果として、大賞には該当無しということになりましたが、今年度の結果をふまえて、次年度以降は期待したいと考えています。

一方でリフォーム部門では、町屋と民家の改修がきわめて感銘深く感じました。古い建築物を壊して建て替えるというのがこれまでたどってきた道ですが、古い建物に魅力がないためにとられてきたとも考えられます。少しでも長く住むことで、住宅建設に関わるエネルギーは極小になり、これほど省エネルギーはありません。問題は冬に寒いという苦情で立て替えの希望が多くなるわけですが、今回の応募作は、建物の持つ昔の雰囲気を残しつつも断熱等による省エネルギーを考慮しており、室内の快適性も向上させている点が注目されました。こうすることで、明らかに古い建物の魅力である太い梁や柱がより生き生きと存在感を増したように感じられました。

今回の審査結果が、よりよい岩手県の住宅建設につながればと心から願うものです。